失敗しないコンディショニング 〜1番の秘訣は理解を深めること〜

今回のテーマは「コンディショニングについて」です。身体状態、環境状況を整える意味として使われることが多いこの言葉ですが、曖昧に捉えている方が大半だと感じます。どのように定義され、どのように調整していく必要があるかを今回は解説し知ってもらえればと思います。ご自身の状態をより良い状態にするために自身を取り囲む問題要素、要因をしっかり把握し、未然に改善していくことを意識してもらたら嬉しいです。競技をやられている方はもちろん、健康を維持するためにも重要になるので認してみてください。

読むことで分かること。

・コンディション、コンディショニングの意味がわかる。

・問題要因が理解でき、改善することができる。

・多くの人のパフォーマンス向上、生産性向上につながる。 


・コンディショニングの質が上がる。失敗しないコンディショニングができるようになる。

では確認していきましょう。

目次

言葉の説明「コンディションとコンディショニング」

まず初めに言葉の概要、意味の把握です。この言葉はよく日常的にも使われますが、特に多く耳にする場面としてスポーツ現場が多いと思います。スポーツ現場ではこの言葉の考え方として以下のように示されているので、今回の参考として確認していきます。
※言葉の定義は曖昧で、確立しているものではありませんが、スポーツ現場においては以下のように記されることがあります。あくまでも「スポーツ現場では、、、」といういことはご了承ください。

・コンディション
「ピークパフォーマンスの発揮に必要なすべての要因」=自身の体調を1番良い状態にするために必要なこと全て。
・マッサージを受ける・音楽を聞く・ご飯を食べる・練習するなど

コンディショニング
「ピークパフォーマンスの発揮に必要なすべての要因を、ある目的に向かって望ましい状況に整えること(すなわち、競技スポーツにおいて設定した目標を達成するためのすべての準備プロセス」

似たような意味になっていますが、要はどこを最終目的にしているかが言葉の違いになっています。コンディショニングでは「コンディション」をあくまでも目的を達成するための手段にしています。例えば「試合に勝つためにコンディションを(ピークパフォーマンスを発揮できるように)調整する」ここでは目的が「試合に勝つ」になり、コンディションを整えることは勝つための過程、プロセスになります。

目標達成までのプロセス、準備することがコンディショニングです。

使い方や表現は非常に難しく、目的に対して調整していくことがコンディショニングだと思ってください。

次にスポーツ現場ではもう少し目的を明確にしていますので、そちらを確認してみましょう。

現場でのコンディショニングの目的

コンディショニングの目的は1、パフォーマンスの向上 2、傷害の予防の2つに集約できます。
身体・体力要素に対して総合的に実施する一般的なコンディショニングと各競技種目、特性に応じて実施する専門的コンディショニングを計画的、継続的に実施することにより、傷害を起こすことなく、目標とする競技活動で最高のパフォーマンス発揮を可能にさせます。
コンディショニングは、競技特性、競技者やチームの目標・戦術の確認、スケジュールなどを把握しコンディショニング方法を思案し、具体化します。また、長期、中期、短期という期間という概念をもちサポート計画を立てることも大切になり、同時にコンディショニング実施におけるリスクファクターについても整理しておきます。
コンディショニングは、あくまでも必要条件であり十分条件ではありません。
しかし競技成績は、競技力(実力)が同程度の相手との対戦であった場合にはコンディショニングの成否が勝敗、結果に大きく関係すると考えられます。個人の記録系競技においては、そのかかわる部分はさらに大きいと考えられており、マラソンを例に取れば世界トップクラスの実力者であっても、コンディショニングがうまくいかなかった場合には記録、実力が出せないばかりか、完走すらできない場合もあります。

一般の方に例えれば、生活習慣病にかからないように長い目を見て運動を習慣にする、調子を崩さないように常に良い状態を保つ、旅行を楽しむために、楽しく遊ぶためにという目的を叶えるために良い状態を維持すつこと、怪我をしないことが目的になります。

アスリートも一般の方も目標は違えどコンディショニングの目的は一緒になるため自身のコンディションを保てるようにコンディショニングを継続的に実践することをお勧めします。

目的を理解した後はコンディショニングに関わる3つの要素、要因です。これを理解することで質の良いコンディショニングを行うことができるため確認してみましょう。

コンディショニングの要素

コンディショニングを実践するために3つの要素が重要になってきます。

1身体的因子、2環境的因子、3心因的因子

これら3つの要素がとても重要になり、以下にそれぞれの詳しい内容が記されています。

1身体的因子
筋力、柔軟性(タイトネス、関節弛緩性)、関節不安定性、アライメント(動的、静的)、身体組成(体脂肪、除脂肪体重、水分量、骨密度など)、神経系(バランス、神経筋協調性)、代謝系(無酸素性、解糖系、有酸素性)、技術(スキル、フォーム、動作)免疫学的、オーバートレーニングなど。

2環境因子
暑熱、寒冷環境、高所順化、時差対策、機内対策(航空医学)、食生活、用具(ウェア、シューズ)、器具、施設、サーフェイス、睡眠など

3心因的要因
対人関係、ストレス

これらを各競技種目、特性を現場の状況を踏まえ整備しコンディショニングを実践していきます。

日常生活でも当てはまることが多く、環境に関しては効率を上げてくれるガジェットなどが当てはまると思います。最近は人生を豊かにしてくれる商品が多く、ついついポチッとしてしますため困ってしまいますw

コンディションを崩す要因
1トレーニング
競技者のコンディションを崩すもっとも大きな影響を及ぼすものがトレーニングである。トレーニング量を増やしすぎた場合が多く、とレーニン量が少なすぎた場合コンディションが大きく崩れることはないが、トレーニング効果も大きく望めない。トレーニング刺激に対して競技者個々の防衛体力(リミティングファクター)を超えると傷害につながる。コンディションを崩さずいかに質・量の高いトレーニングを消化し、競技力向上に結びつけるかが、現場での大きな課題である。

2ストレス
競技者のコンディションを崩す要因としてさまざまなストレスが上げられる。
a 物理的、化学的ストレス
気温、湿度、気圧などの気象条件、大気汚染、水などがそれにあたる。遠征先、大会期間中の諸条件を事前に確認し、対策を講じる必要がある。
b 生理的ストレス
スポーツ傷害、貧血などスポーツ医学的問題、睡眠不足、胃腸障害などがあたる。日頃から自己管理が重要な部分なので、アスレティックトレーナーからの教育、啓発活動が重要である。
c 生物学的ストレス
ウイルス、細菌、減量、休養、時差、生活パターンがあたる。遠征、大会などスケジューリング、移動中の対策、免疫機能を低下させないよう注意を払う。
d 精神的ストレス
プレッシャー、不安、緊張、人間関係、マスコミ対応などがあたる。自己の精神状態をいかにコントロールするか、またそのノウハウを習得させるか対応をする必要がある。また最近ではマスコミへの対応も一つストレスになることが多く、マスコミ対応に関する学習も必要になっています。

まとめ

3つの因子、崩れる要因を踏まえて質の良いコンディショニングを行っていけば目標達成の確率をグッと上げることができるはずです。何事も絶対はありえないので、負けない、失敗しない確率を下げ、成功率を上げていく努力、コンディショニングを実践していきましょう。

以上でコンディショニングの話は以上になります。スポーツ現場での定義を参考に日常生活にも考えられることをまとめていきました。分かりづらい部分もあったかもしれませんが、コンディショニングの目的が少しは分かったと思います。私はこのコンディショニングの重要性をみなさんに理解してもらい、ぜひ実践していただきたいです。少しでも参考になれたら幸いでした。最後まで読んでいただきありがとうございました。


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